【ネットワーク通信機器用スイッチング電源】 FCC Part 68 規格について
FCC Part 68 はFCC(Federal Communications Commission)米国連邦通信委員会が有線電気通信端末装置について制定した規格です。米国向けに輸出される通信機器製品はすべてこの規格の要求に適合していなければなりません。
FCC Part 68 は主に公衆電話交換網(PSTN) に直接接続される端末機器製品、例えばアナログ電話・自動音声応答装置・xDSL・VoIP・E1・T1…などに対して認証を行っています。こうした端末機器が通信網に障害を与えることを回避するために、全ての製品に等しく認証を行う必要があります。現在、FCCは認証制度の管理業務をACTA (Administrative Council on Terminal Attachments)に委託しており、主要な試験規準は TIA968-Bを参考にすることができます。
異なる端末製品では試験項目も異なりますが、一般的な ADSL 製品に対する主要試験項目は次の通りです。
- 302(a) 機械的衝撃試験
- 302(b) 電話回線雷サージ試験: Type A
- 302(c) 電話回線雷サージ雷試験: Type B
- 302(d) 電力線雷サージ試験
- 304 漏れ電流試験
- 306 危険電圧規格試験
- 314(a)(b) 課金規定
- 308(b) 音声帯域信号200Hz〜3995Hz試験
- 308(c) 3995Hz〜4005Hz帯域信号パワー試験
- 312 オンフックインピーダンス限界
- 308(d) 縦電圧100Hz〜4KHz試験
- 308(e) 縦電圧4KHz~6MHz試験
- 310 傳輸平衡測試 送信バランス試験
FCC part 68 規格の認証試験では、電源と端末製品を一緒につなげた状態でマッチング試験を実施することが求められます。マッチング試験項目の中でも電源と密接な関連のあるものは次の通りです。
- Power Line Surge 電力線雷サージ試験
- Power Spectral density パワースペクトル密度
- Transverse Balance 送信バランス試験
- Longitudinal voltage 縦電圧試験
以上の4つの試験項目のうち、縦電圧試験は難易度が比較的高めですが、優れた性能を持つ電源供給器を使用することが試験の合格とスムーズな認証取得の決め手となります。APD はこれまでADSLや VoIP といったお客様の製品に使用されている電源供給器を弊社の主力製品として製造してまいりました。APD は長年にわたる電源製品の製造の中で培った Part 68 規格に合わせた豊富な調整経験を生かし、お客様の迅速なPart 68認証取得のサポートをいたします。